タカラバイオ株式会社の子会社である宝日医生物技術(北京)有限公司(中国北京市、以下「宝日医」)は、がん免疫細胞療法等に用いられる抗体等のGMP製造(医薬品の製造管理、品質管理基準に準拠した製造)施設を現有する工場内に新設します。投資額は約1億5,000万円で、2013年7月の完成を予定しています。

 

宝日医は、がん免疫細胞療法用の培地やバッグを中国の医療機関向けに販売しています。中国では、がん免疫細胞療法が広がりを見せ、細胞医療用培地・バッグ製品の売上は急速に拡大しつつあります。

 

今般、宝日医は、細胞医療事業をさらに拡大するため、がん免疫細胞療法で投与されるリンパ球の培養(体外で活性化、増殖)に必須である抗CD3モノクローナル抗体等のタンパク質製品のGMP製造を行う施設を、2010年7月に建設した工場棟内に新設します。2014年初めに製造販売を開始する計画で、細胞医療向けの製品群を拡充することにより、今後市場拡大が見込まれる中国における細胞医療事業において、確固たる地位を築いていきたいと考えています。

 

当社は、2014年3月に日本国内に完成予定のベクター及び細胞調製用のGMP製造施設と、今回新設する中国でのタンパク質のGMP製造施設を有効活用し、再生医療やバイオ医薬品向けのタンパク質、ベクター等のGMP製造受託サービス事業を拡大していきたいと考えています。



 

【宝日医生物技術(北京)有限公司の概要】

 

所在地 中国北京市昌平区科学園路22号(中関村生命科学園内)
代表者 仲尾 功一(董事長)
設立時期 2004年1月
資本金 10億3,000万円(当社100%)
従業員数 31名(2012年9月30日現在)
事業概要 バイオ医薬の研究開発、バイオ研究用試薬・機器の輸出入及び卸売、バイオ研究用試薬、理化学機器の製造・販売
ホームページ http://www.takarabiomed.com.cn

この件に関するお問い合わせ先 : タカラバイオ株式会社 広報・IR部
Tel 077-565-6970

<参考資料>

 

【語句説明】

 

GMP製造

GMP準拠で製造を行う事。GMPとは、Good Manufacturing Practiceの略で、医薬品を製造する際に遵守すべき「医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理規則」を指します。GMPは、安全で品質が担保された医薬品を供給するため、医薬品の製造時の管理、遵守事項を各国の規制当局が定めたものです。

 

がん免疫細胞療法

がん免疫細胞療法は、患者自身のリンパ球を、自身のがん細胞を攻撃できるように体外で活性化し、その細胞数を増やしてから、患者の体内に再び戻し、がん細胞を破壊に導くというものです。外科手術、放射線治療、化学療法などと比較して、一般的に副作用が少ないと言われています。

 

抗CD3モノクローナル抗体

CD3はヒトリンパ球上に存在する表面抗原分子の一つで、このCD3分子を特異的に認識する均一分子の抗体。抗CD3モノクローナル抗体がTリンパ球上のCD3分子に結合すると、T細胞が活性化されると考えられています。

 

ベクター

目的遺伝子をバクテリアや細胞に導入するための分子。プラスミドベクター、ウイルスベクターなどがあります。