タカラバイオ株式会社は、サルモネラ菌や赤痢菌などを含む腸内細菌科菌群を、リアルタイムPCR法にて迅速に検出できる研究用試薬を、本年8月15日より発売します。本製品は、リアルタイムPCR法により腸内細菌科菌群が持つ遺伝子の保存領域を増幅することで、腸内細菌科菌群を検出および定量するための研究用試薬です。

 

従来、食品衛生における衛生指標菌としては、大腸菌群等が対象とされて来ましたが、腸内細菌科菌群を対象とした検査法が、平成23年9月に厚生労働省から「生食用食肉の規格基準」として告示され、現在では、腸内細菌科菌群が大腸菌群に代わる衛生指標菌として採用されています。

 

通常、腸内細菌科菌群の検出試験には、培養から同定まで約6日間の日数が必要となりますが、本製品を用いたリアルタイムPCR法では、約3時間で迅速に結果を得ることができ、食品の自主管理等に有用です。

 

当社は、PCR・リアルタイムPCR法の応用分野(アプライドフィールド)として、食品分析、環境分析、分子診断等向けの新製品開発に注力しており、すでに、腸管出血性大腸菌、サルモネラ菌やノロウイルス等の食中毒菌を迅速・簡便に検出できる研究用試薬を検査機関や食品メーカー向けに販売しています。この度の新製品の発売により、当社はこの分野での更なるシェア拡大を目指します。

 

【製品概要】

 

製品名 製品コード  容量  希望小売価格
(税込)
Enterobacteriaceae (rplP gene) Quantitative PCR Kit RR241A 100回 68,250円

 

製品の詳細やご注文については、当社営業部(TEL:077-543-7231)にお問い合わせください。

この件に関するお問い合わせ先 : タカラバイオ株式会社 広報・IR部
Tel 077-565-6970

<参考資料>

 

【語句説明】

 

腸内細菌科菌群

腸内細菌科菌群とは、Violet Red Bile Glucose Agar(VRBG寒天培地)上でピンク色、赤色、紫色の集落を形成する、ブドウ糖発酵性でオキシダーゼ陰性の菌であると定義されています。腸内細菌科菌群には、大腸菌、サルモネラ菌、赤痢菌などが含まれます。

 

衛生指標菌

衛生状態や汚染状況の指標として用いられる細菌群を意味します。一般的に、食中毒菌等の特定の病原菌を検出するには時間や手間がかかるため、日常的に検査を行うことができません。そこで、代替法として、病原菌に汚染されている可能性を調べるために、衛生指標菌を対象とした検査が行われています。

 

リアルタイムPCR法

従来のPCR法は、サーマルサイクラーという機器で目的DNAを増幅した後、増幅産物を電気泳動で解析するという手順で行われています。リアルタイムPCR法では、サーマルサイクラーと分光蛍光光度計を一体化した機器を用いて、PCRでのDNA増幅産物の生成過程をリアルタイム(実時間)で検出し、解析を行います。DNA増幅産物の生成の過程を連続して観察できるため、より正確な定量ができます。また電気泳動を行う必要がないため、解析時間の大幅な短縮が可能となります。 これらの特徴を活かし、遺伝子発現のモニタリングや特定遺伝子の存在確認による微生物の検出、生物種の判定など幅広い分野での応用が進んでいます。