タカラバイオ株式会社は、次世代シーケンサーを用いて、ヒト全ゲノムを対象としたシーケンス解析サービスを6月1日より開始します。

 

現在、当社のドラゴンジェノミクスセンター(三重県四日市市)では、3機種の次世代シーケンサーを用いたゲノム解析サービスを提供しており、さまざまな生物を対象にゲノム解析サービスを展開しています。ヒトゲノム(約30億塩基対)に関しては、ヒト全ゲノムではありませんが、特定の領域(5,000万塩基対以内)を対象とした変異解析サービスを既に実施してきました。

 

今回、次世代シーケンサー新機種を追加導入し、総解析能力を10倍以上に増強しました。ドラゴンジェノミクスセンターで、ヒトゲノムなどの大型のゲノムでも全ゲノムシーケンスを、1ヶ月で10検体以上解析できる体制を整え、当該解析サービスの提供を開始します。ヒト全ゲノム解析サービス費用は、条件により価格が変動しますが、170万円(税別)~、納期はサンプルの前処理等を含めて約3カ月です。当該解析サービスで、年間1億円の売上を目指します。

 

当社は2000年より、検体の前処理からシーケンシングとそのデータ解析(情報処理)まで、様々な技術やノウハウを蓄積し、解析サービスを提供してきました。また米国子会社のクロンテック社が、2011年3月に次世代シーケンサー用の研究用試薬を発売するなど、次世代シーケンサー関連製品や受託サービスに注力しています。がんや遺伝子疾患の研究、iPS細胞/ES細胞等の幹細胞の実用化に向けてのゲノム解析など、全ゲノムを対象とした解析のニーズは高まりつつあり、質の高いゲノム解析結果の提供を行ってまいります。

 

解析サービスの詳細、価格やご注文については、当社営業部(TEL:077-543-6116)にお問い合わせください。 

この件に関するお問い合わせ先 : タカラバイオ株式会社 広報・IR部
Tel 077-565-6970

<参考資料>

 

【語句説明】

 

ゲノムシーケンス解析
ゲノム(genome)とは、生物のもつ遺伝子(遺伝情報)の全体を示し、その実体は生物の細胞内にあるDNA分子です。ゲノムシーケンスとはゲノムを構成するDNA分子の塩基配列を決めることであり、これによって遺伝子や遺伝子の発現を制御する情報など様々な遺伝情報を得ることが出来ます。

変異解析
同じ生物でも塩基配列は全て同じということはなく、個体間でも配列に違い(変異)があることが知られています。変異解析はゲノムシーケンス解析で得られた塩基配列を比較することでどのような変異があるかを明らかにする変異解析によって調べることができます。ゲノム上の塩基配列の違いは、さまざまな生命現象に影響を与え、例えば変異によって発症リスクが異なる病気があることが知られています。

iPS細胞
体細胞に、再プログラム化に必要な数種類の遺伝子を導入し誘導される分化多能性を獲得した細胞のことです。2006年に京都大学山中伸弥教授らのグループにより、この現象が発見され人工多能性幹細胞(induced Pluripotent Stem Cells:iPS細胞)と名付けられました。iPS細胞は、ES(Embryonic Stem)細胞とほぼ同等の分化多能性を示すことから、薬剤開発、種々の疾患の病態解明や再生医療への応用が期待されています。

ES細胞
ES(Embryonic Stem:胚性幹)細胞は、初期胚より樹立され、分化多能性を維持したまま半永久的に増殖させることができると言われています。これまで多くの再生医療関連の基礎研究がES細胞を用いて行われており、iPS細胞の研究を進める上で、ES細胞との比較研究も重要と考えられています。