タカラバイオ株式会社は、韓国ToolGen社と業務提携契約を締結し、本年9月2日より、ゲノム編集技術に関連する受託サービスを日本と中国で開始します。

 

ゲノム編集技術とは、標的遺伝子の特定部位を核酸分解酵素で特異的に切断することにより、標的遺伝子を破壊、もしくは外来遺伝子を導入する技術で、これまで遺伝子改変が困難であった、様々なモデル動物・植物・培養細胞において利用が可能なため、遺伝子疾患モデル細胞・動物の作製、農作物や家畜の品種改良などへの応用が進んでいます。さらに、本技術は、iPS細胞を用いた再生医療においても、疾患遺伝子の修復を目的とした利用が期待されています。

 

今回サービスを提供するToolGen社が開発したRNA誘導型核酸分解酵素(CRISPR/Cas9システム)を利用したゲノム編集技術は、先行して普及している既存の人工核酸分解酵素と比べ、その設計の簡便さや実験手法の手軽さから、新たに注目を集めている技術です。

 

当社は、ゲノム編集技術のさらなる普及と需要拡大に応えるため、RNA誘導型核酸分解酵素のカスタム設計サービスに加えて、iPS細胞のゲノム編集受託サービス等の新規受託メニューも開始いたします。

 

受託サービスの詳細については、当社営業部(TEL:077-543-6116)にお問い合わせください。

この件に関するお問い合わせ先 : タカラバイオ株式会社 広報・IR部
Tel 077-565-6970

<参考資料>

 

【ToolGen社の概要】

 

会社名 ToolGen, Inc.
設立 1999年
代表者 Jongmoon Kim, CEO
住所 #1208,12F., Byucksan Kyoungin Digital Valley 2-Cha, 481-10, Gasan- Dong, Geumcheon-Gu, Seoul, South Korea
事業概要 ゲノム編集技術を利用した受託サービス
ホームページ http://www.toolgen.com

 

 

【語句説明】

 

人工核酸分解酵素

任意の標的DNA配列を認識し、切断するよう人為的に設計されたDNA切断酵素のことです。

 

ゲノム編集

人工核酸分解酵素を用いたゲノムDNA上の標的遺伝子改変技術をゲノム編集といいます。細胞内で人工核酸分解酵素を用いて標的遺伝子のDNAを切断し、それを細胞自身が修復しようとする働きを利用して標的遺伝子を改変します。

 

RNA誘導型核酸分解酵素(CRISPR/Cas9システム)

RNAとタンパク質の複合体からなる人工的に作製された核酸分解酵素です。CRISPR/Cas9システム由来のRNA誘導型核酸分解酵素は、Cas9と呼ばれるDNA切断酵素が、ガイドRNAと呼ばれる RNA分子を介してこれと相補的な塩基配列を有するゲノム配列まで誘導されることで、その位置を標的として配列特異的にゲノムDNAの切断が行われます。CRISPR/Cas9システムの利点としては、DNAを切断したい箇所が複数ある場合でも、同時に複数のガイドRNAを細胞内に導入することで、一度に切断することが可能なことです。

 

iPS細胞

体細胞に、数種類の遺伝子を導入することなどによって分化多能性が誘導された細胞のことです。2006年に京都大学山中伸弥教授らのグループにより、この現象が発見され人工多能性幹細胞(induced Pluripotent Stem Cells:iPS細胞)と名付けられました。iPS細胞は、ES(Embryonic Stem)細胞とほぼ同等の分化多能性を示すことから、薬剤開発、種々の疾患の病態解明や再生医療への応用が期待されています。