タカラバイオ株式会社は、次世代シーケンサー(塩基配列解析装置)を追加導入することにより、解析能力を倍増し、日本国内におけるヒト全ゲノムシーケンス(塩基配列)解析事業の拡大を図ります。

 

また、米国Illumina, Inc.(イルミナ社)が世界で展開している、イルミナゲノムネットワーク(Illumina Genome Network; IGN)に参画する契約を、日本の企業として初めて本年5月31日付で締結しました。本契約により、イルミナ社が提供する、IGNヒト全ゲノムシーケンスサービス(75万円(税別))のシーケンス業務を、日本国内で当社が担う事が可能になります。

 

ヒト全ゲノムシーケンス解析は、疾患の原因遺伝子探索、iPS細胞等の万能細胞の特性把握、日本人参照ゲノム配列の確立などに有効であり、特にバイオ医薬品の開発においては、ゲノム情報解析が必須となっています。

 

このような拡大する需要を取り込むため、当社ドラゴンジェノミクスセンター(三重県四日市市)では、次世代シーケンサー及びデータ解析用情報機器を追加導入し、合計14台の次世代シーケンサーを用いてヒト全ゲノムシーケンス解析等を実施する体制を整えます。これにより、既存能力の約2倍に相当する年間1,000サンプルのヒト全ゲノムシーケンス解析が可能となり、日本国内では最大規模の処理能力を持つことになります。

 

基本解析サービスには、全ゲノムシーケンス解析、そのデータを用いた変異解析だけでなく染色体構造多型解析も含まれています。今後、遺伝子発現解析・メチル化ゲノム解析などと組み合わせた統合解析も進めていき、次世代シーケンス解析関連サービスにおいて、今年度7億円の売上を目指します。当社は、日本におけるヒト全ゲノムシーケンス解析の中心的存在として、ヒトゲノム研究を更に活性化することにより、遺伝子治療・細胞医療開発で培ったノウハウも活用して、基礎研究分野からの創薬支援に注力してまいります。

 

解析サービスの詳細ついては、当社営業部(TEL:077-543-6116)にお問い合わせください。

この件に関するお問い合わせ先 : タカラバイオ株式会社 広報・IR部
Tel 077-565-6970

<参考資料>

 

【イルミナ社の概要】

会社名 Illumina, Inc.
設立 1998年
代表者 Jay T. Flatley, President & Chief Executive Officer
住所 5200 Illumina Way, San Diego, CA 92122, USA
事業内容 遺伝子型解析、遺伝子コピー数変異解析、メチル化研究、遺伝子発現プロファイリング等を目的としたシーケンシング及びマイクロアレイ技術を基にした機器やシステムの等の開発・製造・販売、および各種関連サービスの提供
ホームページ http://www.illumina.com/

 

 

【語句説明】

 

IGN (Illumina Genome Network)

IGNは、イルミナ社が全世界で提供しているヒト全ゲノム受託解析サービスで、高品質なサービスを提供できる等、一定の基準を満たすと認定された機関のみがパートナーとして加盟することが出来ます。IGNには、ブロード研究所(米国)、ワシントン大学ゲノムサイエンス学科(米国)等、世界有数のゲノム解析機関が参加しています。

 

ゲノムシーケンス解析

ゲノム(genome)とは、生物のもつ遺伝子(遺伝情報)の全体を示し、その実体は生物の細胞内にあるDNA分子です。ゲノムシーケンスとはゲノムを構成するDNA分子の塩基配列を決めることであり、これによって遺伝子や遺伝子の発現を制御する情報など様々な遺伝情報を得ることが出来ます。

 

変異解析

同じ生物でも塩基配列は全て同じということはなく、個体間でも配列に違い(変異)があることが知られています。変異解析はゲノムシーケンス解析で得られた塩基配列を比較することでどのような変異があるかを明らかにすることができます。ゲノム上の塩基配列の違いは、さまざまな生命現象に影響を与え、例えば変異によって発症リスクが異なる病気があることが知られています。