タカラバイオ株式会社と京都大学iPS細胞研究所とは、臨床試験における使用を目指したiPS細胞作製用プラスミドベクターの製造供給に関する契約を本年7月29日付で締結しました。

 

当社は、2001年に「治験薬の製造管理及び品質管理基準及び治験薬の製造施設の構造設備基準(治験薬GMP)」に準拠して遺伝子治療用のプラスミドやウイルスベクターを製造するための施設を建設し、これまでに国内外の臨床試験用のベクターの製造供給を行ってきました。

 

当社と京都大学iPS細胞研究所とは、平成23年3月1日より、臨床試験での使用を目指し、iPS細胞を作製するためのプラスミドベクターの品質等に関して共同研究を実施しています。当社は、当社が保有するベクター製造技術、ノウハウや経験を活用し、京都大学iPS細胞研究所と共同で、京都大学が開発したプラスミドベクターを製造するための品質・規格値等を検証してきました。

 

当社と京都大学iPS細胞研究所は引き続き共同研究を進めるとともに、医薬品医療機器総合機構と品質に関する相談を経て、当社が臨床試験用のiPS細胞作製用プラスミドベクターの製造を今年度内に有償で行います。京都大学iPS細胞研究所では、再生医療への応用に向けて、当該プラスミドベクターを用いて品質の保証されたiPS細胞を作製する計画です。

 

当該製造供給に関する契約締結による当社連結及び単体の平成24年3月期業績への直接的な影響は軽微ですが、当社は、臨床試験向けのベクター製造供給やバイオ医薬品の安全性試験サービスを強化し、事業拡大を目指していきたいと考えております。 

この件に関するお問い合わせ先 : タカラバイオ株式会社 広報・IR部
Tel 077-565-6970

<参考資料>

 

【語句説明】

 

プラスミド
染色体 DNA 以外の細胞質 DNA の名称。環状の二本鎖構造をとるDNAで、細胞内で核以外の細胞質中に存在し、染色体とは独立して自律的に増殖し、親から子へ伝えられる。大腸菌に目的の遺伝子 DNA を組み込んだプラスミドを導入し、大腸菌を増殖することで目的のDNAを大量に生産できる。

ベクター
目的遺伝子をバクテリアや細胞に導入するための分子。プラスミドベクター、ウイルスベクターなどがある。

治験薬の製造管理及び品質管理基準及び治験薬の製造施設の構造設備基準
治験薬GMPと略され、不良な治験薬から被験者を保護する為に治験で使用される治験薬の品質を保証したり、治験の信頼性や適切性を確保するための基準。