製品やサービスを安全に利用いただくため品質に関する基本方針を定め、これを遵守し、安全の確保に努めています。

タカラバイオグループ品質保証ポリシー

1.品質保証基本方針

  • タカラバイオグループは、お客様の信頼と期待に応えられる、高品質な製品とサービスを提供します。
  • タカラバイオグループは、安全で安心な製品とサービスをお届けします。
  • タカラバイオグループは、法令を遵守します。
  • タカラバイオグループは、この基本方針を当社グループの役職員一人ひとりに周知徹底し、確実に実行します。

2.品質保証体制

  • 全社的な品質保証体制の信頼性と有効性を確保するため、品質保証委員会を本社に設置します。
  • 同委員会は、社長を委員長としてCFO(Chief Financial Officer)、COO(Chief Operating Officer)および品質保証担当役員、その他、委員長により取締役または執行役員の中から指名された者が参加し、品質にかかわる全社的な重要方針・施策を決定します。
  • 当社子会社においても、品質保証基本方針を遵守させるとともに、当社に準じた品質保証体制を整備します。
  • 同委員会は、全社的な品質保証体制の整備および運用状況を把握し、適切な指導・監督を行います。

品質管理への取り組み

 タカラバイオをはじめ世界各地の主要子会社がISO認証を取得し、製品品質とサービスの品質向上に取り組んでいます。また、CDMOサービスを提供する遺伝子・細胞プロセッシングセンターは、GMP/GCTP※に準拠した品質管理体制を構築するとともに、特定細胞加工物・再生医療等製品、医薬品(生物学的製剤等)製造業、体外診断用医薬品の製造販売業許可や製造業登録を取得しています。このほか、遺伝子解析サービスや遺伝子検査ラボは、CAP-LAP認証を取得し、衛生検査所として登録されています。

これらの認証制度や業許可の維持に努めるとともに、必要に応じ取得範囲の拡大を目指します。

 

※GMP … 医薬品の製造管理、品質管理の基準   
 GCTP … 再生医療等製品の製造管理、品質管理の基準

 

 

クオリティカルチャーの醸成

常務執行役員 木村 正伸

 

 製薬企業やバイオベンチャー企業における遺伝子・細胞治療薬の開発が本格化し、タカラバイオは、これらの再生医療等製品分野に特化して「ベクター製造」、「細胞加工」、「品質試験」などの領域でCDMO事業を積極的に展開しています。このCDMO事業を進めるうえでは、技術に基づいた品質を維持・向上することが重要です。このためには、GMP・市販後体制の整備に加えて、会社としての文化・風土と個々人が品質を守る意識(クオリティカルチャー)の醸成が不可欠です。当社では、このクオリティカルチャーの醸成を目的として「クオリティカルチャー醸成タスクフォース」を設置し、部署横断的にQMS推進委員会と連携しながら継続的な活動を進めています。
 当社の価値観である「TaKaRa Five Values」をベースとしながら、社員が自ら積極的に品質を守る・高める意識と責任感を持ち継続して行動につなげる、そして、経営陣から管理職、社員に至るまで、品質を守る・高めることに対して同じ価値観を共有することをあるべき姿と考えており、このあるべき姿を継続して実現できるよう、品質活動システムの構築を進めています。

【ISO認証状況ほか取得状況(主なもの)

<国内>

事業所(地域) 適用規格、認証等の名称
タカラバイオ(株)
(日本)
JIS Q 9001:2015 (ISO 9001:2015)※1
JIS Q 13485:2018 (ISO 13485:2016)※2
CAP-LAP
衛生検査所登録
動物実験実施施設認証
特定細胞加工物製造許可
再生医療等製品製造業許可
再生医療等製品製造販売業許可
医薬品製造業(生物学的製剤等)許可
体外診断用医薬品製造業登録
体外診断用医薬品製造販売業許可
医薬品販売業許可(卸売販売業)

2023年3月31日現在

※1

【登録範囲】
・研究用試薬・細胞培養用培地・理化学機器の設計・開発、製造、及び販売 
・医薬品原料の設計・開発、製造、及び販売 
・遺伝子工学・細胞工学研究支援サービス、遺伝子検査支援サービスの設計・開発、及び提供 
・再生医療等製品、治験製品、及び特定細胞加工物の受託製造・試験検査・保管サービスの設計・開発、及び提供 
・体外診断用医薬品原料の設計・開発、製造、及び販売 

・体外診断用医薬品の設計・開発、製造、及び販売

 

※2

【登録範囲】
・体外診断用医薬品原料として使用される分子生物学用試薬の設計・開発、製造、及び販売 
・体外診断用医薬品(ウイルス検査用キット)の設計・開発、製造、及び販売

 

 

<海外>

事業所(地域) 適用規格、認証等の名称
Takara Bio USA, Inc.(米国) ISO 13485:2016
Takara Bio Europe S.A.S(フランス) ISO 9001:2015
宝生物工程(大連)有限公司(中国) ISO 9001:2015
ISO 13485:2016
(EN ISO 13485:2016)
DSS Takara Bio India Pvt. Ltd.(インド) ISO 9001:2015
ISO 13485: 2016 ※3

2023年4月6日現在

※3
【登録範囲】
体外診断用医薬品原料として使用される分子生物学用試薬の設計・開発、製造、及び販売
 

 

 

 

製品情報の適切な公開

 製品の安全性に関する資料を積極的に公開しています。製品説明書、CoA(分析証明書)、SDS(化学物質等安全データシート)、毒物及び劇物取締法に基づく毒劇物の表示、カルタヘナ法に基づくLMO(遺伝子組換え生物)該当有無など、法令や規制に基づいた適切な情報の公開、提供を多様な言語で行っています。

 

タカラバイオグループ サステナビリティ・プラン2025

テーマ:安全な品質の確保

施策 2025年度達成目標 説明
品質マネジメントシステム(ISO9001ほか)の維持 ISO認証を取得した事業所におけるISO認証を維持し、品質向上および顧客満足度の向上に努める。必要に応じて、ISO認証取得範囲の拡大に努める ・ISO認証・業許可の維持に必要な活動を継続
・ヒヤリハット案件のデータベース管理
GMP/GCTP 等の各種品質・製造・安全基準、第三者認証制度・業許可等への適合・維持 ① 事業に必要な業許可・登録等を維持する。必要に応じて、追加取得を行う ・ISO認証・業許可の維持に必要な活動を継続
・ヒヤリハット案件のデータベース管理
② 再生・細胞医療・遺伝子治療製品の上市品の品質体制および安定供給を整備し、継続的改善を行う TBI-1301の市販後体制の構築を推進
製品情報の適切な提供 試薬(自社製品)に関し、多様な言語(日、英、中)によるSDS(セーフティー・データ・シート)の提供を2025年までに行う(一部の導入販売品を除く) 試薬(自社製品)の全製品に関し、多様な言語(日、英、中)によるSDS(セーフティー・データ・シート)の情報提供を行う
品質重視の企業風土の醸成 「クオリティカルチャー醸成タスクフォース」を組織し、品質を重視する、意識と責任感を持つ体制(品質向上体制)を整備・維持する ・品質向上体制による継続的な改善活動を行う
・重大逸脱ゼロ、ヒューマンエラーによる逸脱をゼロとする